交通事故の業界用語

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交通事故では、多くの業界用語が飛び交っています。

あまり親切でない保険会社の担当者さんだと、一般の方が相手でも、保険会社同士で話をするのと同じような感覚で話されることもあります。

分からない言葉が出てきても、「それってどういう意味ですか?」と聞くことができれば良いですが、少し恥ずかしい時もあるかもしれません。

そこで、今日は、交通事故で使われる業界用語をご紹介したいと思います。

 

ジバイ

ドバイではありません。

これは強制加入保険である「自動車損害賠償責任保険」、もう少し馴染みのある表現だと「自賠責保険」のことをいいます。

また、自賠責保険は強制加入保険ですが、一般には、よくCMでやっているような保険会社の損害保険に加入していることが多いと思います。

自賠責保険が強制加入保険であるのに対し、これらの損害保険への加入は「任意」です。

したがって、自賠責保険との対比の意味で、任意に加入している損害保険会社のことを「任意保険会社」と呼ぶことがあります。

 

ブッソン・ジンソン

ブッソンは物損、ジンソンは人損と書きます。

交通事故に遭って、車両が壊れ、怪我もした場合、相手方に対する損害賠償は、車両に関する部分と、怪我に関する部分とに分かれる、と考えられています。

そこで、これらを分けるために、車両に関する部分のことを「物損」怪我に関する部分のことを「人損」と呼んだりするのです。

 

ショウジョウコテイ

症状固定と書きます。

これは保険用語で、簡単にいうと、「治療を継続しても良くも悪くもならない状態」に至ったことをいいます。

保険実務では、症状固定日までの治療費・休業損害等を加害者側が負担し、症状固定日以降は被害者側が負担するという区分けがされているため、「症状固定」という概念が必要なのです。

 

ブッソンセンコー

センコー=先生ではなく、物損先行と書きます。

交通事故で怪我をした場合、怪我の賠償に関する話し合いは、怪我の治療がひとまず終わった時、すなわち「症状固定」を待ってからすることが一般的です。

他方、怪我の治療は、場合によっては半年~数年かかることもあり、その間に車両の損害(物損)に関する話し合いだけでも先に解決したい、と考えられることがあります。

そこで、人損に関する話し合いよりも先に、物損に関する話し合いを行い、場合によっては物損に関する示談を成立させてしまうことを、「物損先行」といいます。

たとえば、保険会社担当者から「物損先行で話し合いができませんか」などと言われることがあります。

 

ベントク

弁護士特約の略です。

 

ジンショー

人身傷害保険の略です。

 

いかがだったでしょうか。

保険会社担当者と話をする際、実際に使ってみると、「こいつ、できる!」と思われるかもしれません。

ただ、間違えると恥ずかしいので、実際に使うというよりは、話を聞く際の参考程度に使っていただけますと幸いです。

 

以上