人身傷害保険の使い方

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交通事故でよく耳にする人身傷害保険。

加入率は約70%といわれてますから、読者の方でも加入されている方も多いことと思います。

では、人身傷害保険は、どういう場合に使える保険なのでしょうか?

今日は人身傷害保険の使い方についてご説明いたします。

 

人身傷害保険は自分の過失をカバーする保険

たとえば、交通事故に遭って怪我をし、1000万円の損害を受けたとします。

この時、自分に過失がなければ良いのですが、通常、何らかの過失が認められることが一般的です。

仮に2割の過失が認められたとします。

そうすると、事故の相手方から賠償を受けることができるのは、1000万円の2割引きである800万円にとどまり、差額の200万円は「自己負担」ということになります。

自分の過失部分をカバーするのが、人身傷害保険の主な目的です。

上の例の場合、人身傷害保険に加入していれば、本来「自己負担」であった200万円が、人身傷害保険会社から支払われることになります。

結果として、相手方からの800万円+人身傷害保険会社からの支払200万円の合計1000万円全額の支払を受けることができるのです。

 

相手方の保険会社が一括を拒否・一括を打ち切られた場合に使える

交通事故で怪我をして通院をする場合、一般的には、相手方が加入する任意保険会社が病院に治療費を直接支払い、自分自身は窓口での支払をする必要がありません。

また、治療のために休業して減収があった場合には、相手方が加入する任意保険会社から、休業損害の支払を受けることができます。

このように、事故の相手方が加入する任意保険会社が、治療費や休業損害の支払を行うことを「一括」と呼んだりします。

しかし、たとえば自分自身の過失が大きい場合には、相手方保険会社が「一括」を拒否することがあります。

また、「一括」はあくまで「サービス」なので、治療の途中で「一括」が打ち切られることもあります。

このように、相手方保険会社が「一括」を拒否したり、「一括」が打ち切られてしまった場合にも、人身傷害保険が役に立ちます。

つまり、人身傷害保険を使って、自己負担なく病院に通院し、あるいは通院のために減収が生じた場合には、その分の休業損害を補償してもらうことができるのです。

もっとも、無限にカバーされるわけでなく、一定の上限があることには注意が必要です。

 

相手方が無保険であった場合にも使える

2の延長で、人身傷害保険は、相手方が無保険である場合にも、当然、役に立ちます

事故の相手方が無保険(場合によっては強制加入である自賠責にすら加入していないこともあります!)であった場合、相手方から十分な賠償が受けられないリスクがあります。

この場合でも、人身傷害保険に加入していれば、人身傷害保険会社から、損害をカバーする保険金を受領できるのです。

 

いかがだったでしょうか。

人身傷害保険に加入されている場合には、交通事故の際、最大限に活用したいものですね。

 

以上