身近な人が交通事故に巻き込まれたらどうすれば良いか

親族や友人など、身近な人が交通事故に巻き込まれることがあります。そんな時、事故に遭った本人はもちろんですが、まわりもショックを受けて動揺してしまうことも珍しくありません。

しかし被害者の一日でも早い回復のためには、まわりの協力が必要になります。ここでは周りの人ができること、そしてしてはいけないことについて書いていきます。

可能であれば見舞う、手伝いを申し出る

まわりの人は何ができるかを考えてみます。
「出来ることがあれば手伝いたい」
「何か助けになりたい」
そう思うことは自然な感情であり、自分にとっても大切な人であればあるほどそういう気持ちになります。

交通事故から回復するのには数か月、数年単位の時間がかかる場合があるということも覚えておきましょう。自分の生活が犠牲になりすぎないように調整しながら手伝うことも大切です。

さらに交通事故の被害者本人とコミュニケーションができる場合には、本人の気持ちを確かめてください。本人の了解を得ないで何かするなら、後になって

「頼んでいないことをされた」
「本当はこうしてほしかったのに」
としこりが残ってしまう場合もあるからです。

人は一人一人違います。自分がしてほしいことと、相手が望むことは同じとは限りません。さらに「助けになりたい」と思っても、誰に何をしてもらうかを決めるのは、被害者本人ということも忘れないようにしましょう。

もし他に助けを求められる人がいるのであれば、一人で全部背負わないようにしてください。

もし自分が深くかかわる場合には、保険を含めた使えるもの、使える制度はすべて活用するようにし、レシートや領収書も必ず保管します。日付ごとにわけておくなら、後々の手間が少なくなります。

してはいけないこと

特定の治療を強く勧めることも含め、自分の考えを強く押し付けることはやめましょう。

「絶対にこの病院がいい」
「この治療は絶対やるべき」
強く勧めるのはお勧めできません。自分の側では情報提供しているつもりでも、言われた側はそう思わないかもしれないのです。

時々「被災地に千羽鶴を送らないで」というニュースを見ることがあると思います。何かしたいという気持ちは良いものですが、受ける側が困る例の一つと言えるでしょう。交通事故の場合にも少々似ています。いただいた千羽鶴を見て気持ちが前向きになる人もいると思いますが、「現金や実用的なものがいい」と思う人もいます。受ける側次第です。相手が本当に必要なこと、してほしいことは何か、確かめてから行動しましょう。