交通事故、保険の対象外になるパターンとは

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自動車保険は、どんな事故が起きても補償してくれるわけではありません。今回は、保険が適用されない保険対象外の事故とはどんなタイプなのか、このページで解説しましょう。

無免許運転

 免許を所有していない・免許取得できる年齢に達していない人が運転をした場合、違法となります。この状態で事故を起こしても自身は保険の対象外です。ただし、対人・対物賠償保険といった被害者に発生した損害は保険が適用されます。

しかし、車両保険や搭乗者傷害保険に加入していても、自身の損害に対して保険金は支払われません

飲酒運転

アルコールを摂取した状態で車の運転をすると運転時の正確な判断ができないため、交通事故の確率が高まります。そのため、飲酒運転は違反です。飲酒運転で交通事故を起こした場合、運転手側が違法なので保険の対象外となり、運転手が大きな損害をこうむっても保険金は1円も出ません。

ただし、運転手が対人・対物賠償保険のような被害者に適用される保険に加入していた場合、被害者は受けた損害をその保険で補償されます。

麻薬などを服用しての運転

覚醒剤や大麻など、違反となるものを服用しての運転は、アルコールと同様に運転時に危険が伴うので、やってはいけません。この法律を破って運転した場合、交通事故で損害が発生しても保険は対象外です。飲酒運転と同様に、運転手が加入している保険によって被害者の損害をカバーすることはできます。

事故発生から60日以上経過

加害者・被害者に関わらず交通事故が発生した場合、すぐに警察や保険会社に連絡する決まりです。しかし、事故を起こしても何も連絡をしないと、当然ながら保険会社も事故のことを知らないので保険は適用されません。

補償を受けられる期間は、事故が発生した当日から60日以内です。60日以上経過してから保険会社に連絡をしても、期限切れなので保険金はもらえません。警察沙汰にはしたくないけど保険金だけはもらいたいということは不可能なので、事故が起きたら少しでも早く保険会社に連絡しましょう。

被害者が家族に該当する

被害者の損害を補償する対人・対物賠償保険は、あくまで「他人」に対しての補償です。そのため、身内である自身の両親、配偶者、お子さんなどが被害者の場合、身内であって「他人」ではないので、保険は適用されません。

例としては、自身の親の車を追突して傷つけた場合、対人・対物賠償保険の対象外です。ただしすべての保険が適用されないわけではなく、親の車を傷つけた場合は、車両保険が適用されて保険金が支払われます。

故意に事故を起こした

故意に事故を起こした、あるいは、故意と認定された場合、保険金支払意の対象外です。先述した飲酒、麻薬服用時の運転は対人・対物賠償保険が被害者に適用されますが、故意の場合はそれも適用されません。強制保険である自賠責保険であれば、被害者が損害の請求をした場合、保険金が支払われる仕組みです。

自然災害

地震や津波、噴火などの自然災害、あるいは戦争、暴動など自身の意思とは関係ない事態は、免責事項にあてはまります。そのため、これらの騒動で被害をこうむっても保険対象外なので、保険金はもらえません。対象外となる理由は、これら非常事態が大規模な損害となることもあり、保険の設定金額が難しいためです。
ただし、保険会社によっては、自然災害や戦争が起きて車が全損した場合、一時的な保険金支払いが可能な特約を用意しているところもあります。また、自然災害のうち台風や洪水などで損害を受けた場合、車両保険が適用されます。

まとめ

自動車に関する保険は車社会を生きる私たちの安全を守ってくれる心強い味方です。しかし、すべての交通事故において適用されるわけではなく、運転手の状況によって完全な保険対象外となるパターンもあります。

保険に加入しているから安心と決めつけるのではなく、日頃からの心使いもしっかりすることが大事です。

 

以上